自己投資と消費の誤解

旅などの趣味の時間を「自己投資」だと表現する人がいる。本当に自己投資である人もいるだろうが、多くの人は、消費(マルクスのいう、労働力の再生産)をしているに過ぎないと考えている。

本来、投資は回収まで計算されて行われるものだ。設備投資であれば、その設備を導入することにより、キャッシュへの影響がどれくらいあり、回収期間はどの程度であるか分析される必要があるだろう。不動産物件に設備を入れるの出れば、その設備を導入することによってどの程度、家賃が上がるのか、回収期間はどの程度であるか計算する。

もう少し抽象的にいえば、投資というのは自分が持っている商品を磨く行為である。通常のサラリーマンであれば、労働力という商品を持っているわけだが、「自己投資」だと思っていたものが、労働力強化(給与アップ)につながらないのであれば、それは単なる消費ということになる。旅に行きまくって、給与アップしましたという人はどれくらいいるのだろうか。。。

決して消費が悪いわけではないが、投資と勘違いしてしまっては大きな問題となる。

労働力の場合、消費と投資の区分は難しいが、難しいからこそ意識して、この投資をして、どれくらいの給与アップが見込めれるのか、踏まえておかないといけないだろう。