実質的なベーシックインカムへ

ベーシックインカムは、年金などをなくす一方で月に10万ほどを配る制度で、仕事にとらわれなくなるので自由な発想や挑戦的になることが期待されるほか、社会保障を減らすので、小さな政府の実現が可能になる。

ただ、現実的には、年金を減らすなどの高齢者への負担増を強いる政策なので、よほどの政治力がなければ、ベーシックインカムは実現できない。安倍政権のような長期政権であってもかなり厳しいだろう。任期も少ない。

なので、実現のためには、部分的に行っていくしかないのではないかと思う。
例えば、子供を持てば、ベーシックインカムが実現される仕組みにするなどだ。その財源には増税や年金の削減などをあてることになるだろう。増税に関しては、大きなハードルになるが、基本的に、子供を持たないことを選択した人に相対的な増税を課していく方向性になることは、ベーシックインカムだろうが、そうでなかろうが、変わらないだろう。
また、年金も徐々にベーシックインカムに移行するために、変わっていく必要がある。突然、高齢者の年金を打ちきり、ベーシックインカムほどの支給額で暮らすのは無理なので、まずは支給年齢を遅らせ、資産を多く持っている高齢者への医療費補助の廃止、ベーシックインカム給付者への年金廃止から順次行っていくことになるだろう。